名古屋で赤バイ導入か
<名古屋市>消火器載せ、悪路は「赤バイ」…導入を検討
南海トラフ巨大地震などの大規模災害時に交通渋滞や道路陥没があった場合でも、迅速に救助や火災の現場に駆けつけられるよう、名古屋市は消防活動用オートバイ(赤バイ)を導入する検討を始めた。早ければ2019年度にも数台を配備するとみられる。【三上剛輝】
23日午後の市議会で近藤和博市議(公明)の質問に市側が答弁する見通し。
23日午後の市議会で近藤和博市議(公明)の質問に市側が答弁する見通し。
バイクは緊急出動に対応するための赤色灯やサイレンのほか、AED(自動体外式除細動器)などの応急救護物資や持ち運び式の消火器を装備することを検討している。消防車など四輪車が通れない狭い道や車の隙間(すきま)をすり抜け、いち早く情報収集や救助活動に当たることができる。
20台を配備している東京消防庁によると、年間400~500件の緊急出動をしており、イベント警備などを含めると年約3000件に上る。
総務省消防庁によると、赤バイは1995年の阪神大震災で機動性の高さが注目されたものの、1台数百万円に上る費用や隊員の育成などの課題もあり、導入した消防本部は全国64カ所にとどまる。AEDなどの救急機能まで装備した赤バイを配備しているのは5カ所という。名古屋市は、災害以外にも、渋滞になりがちな高速道路での事故など都市圏特有の活用もできると判断したとみられる。