日田市に女性団員誕生
2度被災した女性、消防団員に 介護経験生かし「少しでも役に立てれば」
町で初の女性消防団員が誕生
2012年の九州北部豪雨と昨年の九州豪雨で花月川が氾濫し、浸水被害が生じた大分県日田市藤山町に、初の女性消防団員が誕生した。同町の主婦梶原真由美さん(36)。同市の消防団員充足率は、豊後大野市に次いで県内ワースト2位の状況。梶原さんは「私は裁縫が趣味の2児の母。できる範囲でやっていきたい」と控えめだが、地域の防災力の低下が危ぶまれる中、貴重な戦力として期待されている。
【動画】昨年7月の九州豪雨で濁流がもの凄い勢いで道路にまで流れこむ様子
藤山町では、12年の豪雨で2度にわたって花月川が氾濫し、梶原さんは近くの戸山中に避難した。避難中、介護福祉士の経験を生かして高齢女性のトイレの介助をすると、どう対応していいか戸惑っていた住民から感謝され、達成感がこみ上げたという。
【動画】昨年7月の九州豪雨で濁流がもの凄い勢いで道路にまで流れこむ様子
藤山町では、12年の豪雨で2度にわたって花月川が氾濫し、梶原さんは近くの戸山中に避難した。避難中、介護福祉士の経験を生かして高齢女性のトイレの介助をすると、どう対応していいか戸惑っていた住民から感謝され、達成感がこみ上げたという。
「女性だからこそできる活動を」
その後、何か人の役に立ちたいと思いながらも、一歩を踏み出す勇気がなかった。昨年の豪雨でも花月川は氾濫し、近所の民家が次々に浸水。隣接する小野地区の大規模山崩れ現場へ救助に向かう自衛隊の車両やヘリコプターを見て「自分も動かなければ」との思いが強くなり、入団を決めた。
今月初旬にあった町内の防災訓練で、梶原さんは「女性だからこそできる活動をして、少しでも役に立てれば」と地域住民に自己紹介。今後は、火災や災害時、消火活動や救急活動にも当たるという。
今月初旬にあった町内の防災訓練で、梶原さんは「女性だからこそできる活動をして、少しでも役に立てれば」と地域住民に自己紹介。今後は、火災や災害時、消火活動や救急活動にも当たるという。
市内の団員数は4月1日現在、定数1218人に対し1022人。うち女性消防団員は16人で、ほぼ横ばい。団員の充足率は83・9%にとどまっており、毎年約30人ずつ減少している。市防災・危機管理課は「消防団員にはさまざまな役割がある。男女を問わず熱意のある人にぜひ入団してもらいたい」と呼び掛けている。
色んな職業の方が団員に居られるのは心強いですね。